No.016 中谷歩さん&ようすけくん(3歳)

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「完全におむつがはずれたのは2歳半。だから、おむつはずしは1歳半くらいから1年かけて徐々にしていた、という感じです」と現在3歳のようすけくんを見守りながらなつかしそうに話す歩さん。

 布おむつと言うだけでびっくりされてしまっていて、布おむつやおむつなし育児についてまわりに相談する人はいなかったといいます。1年が経過したときにおむつなし育児のサークルを知り、参加しました。話を聞いてもらうだけで心が軽くなったし、悩みを相談したり、アイデアをもらったりできる大切な場所だったそうです。今は前任者の方から引き継いで歩さんが運営しています。

 3歳のようすけくんはおむつを卒業済みです。2歳ちょうどで、夜中と外でのおむつは外れたのに、家の中でのおむつは一向に外れない。家でのおむつが外れたのは、それから6ヶ月くらいたった2歳半のこと。なんでだろう、その理由は当時を振り返って今だからこそ思うことがあるそうです。  夏場好んでさせていたというふんどしスタイル。涼しいだけでなく、おむつなし育児の観点から見てもメリットが。実はお母さん自身もとても楽なんだそうです。

 男の子ならではの、夜のおしっこ事情や、外出先のアイデアなども満載です。

 

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Q.自己紹介をお願いします。

 

 京都に住んでおります中谷歩です。息子は3歳です。

息子が生後3カ月の頃に、トイレに連れて行ってあげると良いと聞き、その後すっかりおむつなし育児に魅了されました。現在、京都近郊でおむつなし育児を参考に子育てされているママさんたちと、情報交換のためのサークル運営をしています。私がこのサークルに初めて参加したとき、ちょうど息子がトイレイヤイヤ期でした。それまで布おむつやおむつなし育児をしている人がまわりにおらず、布おむつと言うだけで、びっくりされてしまっていました。誰にも相談することなく1年が経過したときに、ひょんなことから活動を知り、参加に至りました。サークルでは同じ悩みを持っている人と話をしたり、アドバイスをもらったり、いろいろな人と話ができ、自分の話を聞いてもらえるだけで心が軽くなりました。布おむつやおむつなし育児以外のことでも話が盛り上がって、旦那さんにもわかってもらえない部分をわかってもらえる。それがとてもよかったです。

 息子は今3歳でおむつがはずれていますが、きっと以前の私のように悩んでいる人が他にもたくさんいると思うから、前任者の方よりおむつなしの会を引き継ぎ、運営しております。

 

Q.そんな中谷さんが布おむつを使おうと思ったきっかけを教えて下さい。

 

 妊娠中に母が布おむつを用意してくれていたのがきかっけです。姉のお下がりが大量にあったんです。お下がりといっても姉はほとんど使わなかったのですが。

 最初は、とくに自然育児も布おむつもそんなに興味はなく、ただ、せっかくあるのだからやってみようという気持ちではじめたんです。

 

 

Q.布おむつはどのように使っていましたか。

 

 輪おむつを三角折りにしたものの上に、サラシを手縫いして作った成型おむつを置いて、2枚重ねで使っていました。

 息子は冬生まれなんですが、暖かくなるとともに、枚数を1枚に減らして、成型おむつ1枚または輪おむつ1枚にしました。

 初夏から秋までは、輪おむつでふんどしスタイルにも挑戦しました。

 冬場は、股割れタイツやレッグウォーマーなど寒さ対策をしながら、ふんどしスタイルもしましたが、冷えが怖くて、数えるほどでした。

 1歳過ぎから、薄手のトレーニングパンツや普通の綿パンツに輪おむつを挟むようにしました。トイレ完了期まで、家の中だけでなく外出時にもこのスタイルで出かけていました。

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「三角に折ってその上に1枚重ねます」

 

 

Q.おむつなし育児を知ったきっかけを教えて下さい。

 母から「布おむつを使っているだけではおむつは取れない。トイレに連れて行かないと取れないよ」と聞いていたんです。

 また、母乳育児相談で通っていた助産院で、母親世代の助産師さんがいらっしゃって、その方が「首がすわったらトイレに連れて行くと良いよ」と教えてくださり、子育て期の写真を見せてくれました。子どもと一緒にトイレに座っている写真でした。その方はなんと8ヶ月でお子さんのおむつをとったそうです。

 『おむつなし育児』という言葉は後に知りましたが、それが、早期にトイレに連れて行くことを知ったきっかけです。

 姉の子どもは4歳半でおむつがとれたので、おむつはずしは全然急がなくていいやと思っていました。ただ、布おむつを使っているのでトイレでしてくれたら布おむつの洗濯が減るなぁというくらいの気持ちでした。

 

 

Q.おむつなし育児はいつからはじめましたか。

 

 生後3ヶ月ぐらいのときに、ためしに寝起きの息子をトイレに連れて行ってささげてみたら、おしっこをして気持ちよさそうな声を出したんです。本当にすごいなと思って。私だけでなく主人も、おむつなし育児の虜になりました。

 その後、息子から主張するようになるまでは家事の合間、自分がしたいときに一緒に連れて行ったりしていました。

 開始して、半年過ぎたくらいから、なんとなく教えてくれるようになりました。そわそわしていておしっこをしたそうな感じのときに連れて行くとおしっこが出ました。

 事前報告はお股をたたいてアピールしたり、口をとがらせて「ブーブー」と言ったりしていました。ウンチの事後報告は、ニコニコと微笑んでアピールすることも多かったです

 

 

Q.トイレへのささげ方を教えて下さい。

 

 トイレのタンクに向かって座らせます。私は自分の腿で息子の背中を支える感じです。息子はぴったりくっつかれるのは嫌がったので一緒に座ることはしませんでした。腰が据わったら、手で腰を支えてさせていました。

 ホーローおまるも買ったのですが、息子が嫌がるのでほとんど使いませんでした。主人に「おまるは使わず、トイレに連れていく方が良い」と言われていたこともあり、結局トイレでさせていました。今考えると買わなくてもいけたと思います。

中谷 陽佑 布おむつ写真

ようすけくん10ヶ月の頃

 

 

Q.おしっこのサインなどがわかるようになって、その後は順調でしたか。

 

 いえ。その後、1歳くらいからイナバウアーみたいに反り返って、寝起きのトイレを嫌がるようになりました。これがトイレイヤイヤ期なのかなって思いました。出るのはわかるのに連れて行っても出ない、そのあとおむつをはかせると、出る。

 そんな状態になってこっちがイライラしてきちゃって・・・子どもにもよくないと思ったので、しんどくなったら紙おむつにするなどして無理をしないようにしました

 トイレに誘ったりはイヤイヤ期中も変わらずしており、嫌がったら無理強いしないでいました。それから半年ぐらい経ったときに何の前触れもなく、またトイレでウンチをしてくれるようになりました

 

 

Q.おむつなし育児で工夫したことなど教えて下さい。

 

 1歳3ヶ月くらいで立つようになると、寝転んでおむつを替えさせてくれなくなりました。そのときはパンツ式のおむつカバーが役立ちました。また、トレパンをカバーとして使うなど、おむつ交換の大変さを和らげる工夫をしました

 夏場はふんどしスタイルにしていました。おむつバンド代わりに腹巻を半分に折って使っていました。これはただおしっこが飛んでいくのを防止するためで、全部吸収しきれないのでおしっこをすると下に水たまりができます。フローリングだから、拭けばいいやって(笑)

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「おむつバンド代わりに腹巻を使っていました」

 

 

Q.ふんどしスタイルしていた理由はなんですか。

 

 ふんどしスタイルは、西山由紀さんのおむつなしサロンに参加したのがきっかけで知りました。おむつの密閉された中でおしっこやウンチをするよりも、少し空間があるふんどしスタイルにする方がより自分の体から排せつ物が出ることを認識しやすくなると聞きました。

 やってみると、これがなんとも楽でした。生後半年ぐらいを過ぎるとおむつ替えがすごく大変で。立つようになると、もっと大変で。

 ふんどしスタイルにしていると、おしっこもウンチも下に落ちるのでお尻まわりや股はほとんど汚れないんです。だから、すぐに拭けます。また、ふんどしは、腹巻にはさんでいるだけなので、下に引っ張れば、スルっと取れます。おしっこの水たまりは、さっと拭けばいいし、うんちは布がキャッチしてくれているので、子どものお尻を拭いた後に楽々処理できます。輪おむつ一枚だけなので、洗濯物も少なくなります。

 寒くなってきたら、股割れタイツを履かせて、上からおむつバンドのふんどしスタイル。またレッグウォーマーとおむつその上にスリーパーなどで過ごしました。股割タイツはおむつがかぶる分を大きく切って、おしっこなどで濡れないようにします。

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冬場のふんどしスタイル

 

 

Q.ようすけくんのおむつはずれについて教えて下さい。

 

 1歳半冬頃になると、うんちをトイレでしてくれるようになりました。

 夜と外出は紙おむつを使っていたのですが、1歳8ヶ月くらいには夜の紙おむつを嫌がるようになって。自分でお兄ちゃんパンツを持ってきて「これがいい」と意思表示をするようになりました。それでお兄ちゃんパンツで寝たその日おもらしをしなくて、次の朝起きて「オシッコオシッコ!」って言ってすぐにトイレに行きました。

 夜のおむつを嫌がるようになったのですが気をつけていて、いつ頃おしっこをしているのか探りました。観察してみると、だいたい夜の2時、3時におしっこをしているようでした。なのでそのくらいの時間に、本人はうつらうつらしている状態で、私にもたれさせておしっこをさせていました。

 

 

Q.寝転んだままのおしっこはどのようにするのですか。

 

 おちんちんをつんつんと刺激するとおしっこがでるので、ボトルタイプの空き缶をかぶせておしっこをさせるんです。

 暑くなってきてからは水を飲みに起きるのでそのタイミングでトイレでおしっこをさせるようにしていました。

 

 

Q.お昼のおむつ事情ははいかがでしたか。

 

 外出もパンツで出かけるようになって、濡れるし、恥ずかしいと思ったのか外出も外れました。

 苦戦したのは家の中です。濡れたらすぐに替えてもらえると思っているからか、日中家の中にいるとおもらしし放題で全然おむつがはずれませんでしたでも外ではできているので、甘えてるだけなんだろうな、って気楽に見守っていました。そのうち外れるだろうって。

 「トイレでおしっこをしない自分もママは受け止めてくれる、全部の自分を認めてほしい」という気持ちがあったんじゃないかなと思ったり。おむつが外れる間際にそんなふうに気がついたから、次はもっと余裕があってできるかも、と思っています。

 1歳8ヶ月の頃に、それまでは親がタイミングをみてトイレに連れて行っていたのですが、もしかして親にさせられるからしないんじゃないかって思って。親が切り出すのではなく、自分がしたいときにできるという環境を作るようにしました。

 リビングの端っこにおまるを置いて息子が行きたいときに行けるようにしました。親は見守るだけです。

 これは成功して、自分で好きなときに座ってするようになりました。

 ただ、本人は気持ちいけどおまるを洗う手間が増えてしまうので、トイレに踏み台を置き自分で登れるようにしました。踏み台は早いうちから用意しても、親の膝置きにもなるし、なにかと使えるお役立ちアイテムです。

 ふんどしスタイルにしている時や普通に服を着てるときもありました。

 まだ、自分では脱げなかったです。私に、脱がしてくれって、言ってくるようになりました。 脱がせると、自分で座って、おしっこをしていました。

中谷 陽佑 おまる写真

1歳11ヶ月の頃おまるに座るようすけくん

 

 

Q.ご主人はおむつなし育児に対してはいかがでしたか。

 

 夫はおむつなし育児に協力的で、一度トイレでのおしっこをさせるのに成功してからは、面白さに目覚めたみたいで、私が言わなくても率先してトイレに連れて行ってくれていました。また、布おむつもよく洗ってくれていましたよ。

 

 

Q.その後、家の中のおむつ事情はいかがでしたか。

 

 その後、家の中も2歳半には完全にはずれました。だから、おむつはずしは1歳半くらいから1年かけて徐々にしていた、という感じです。

 一般的なトイレトレーニングは2歳前半のときからはじめるようなので、その時期にはわりとゆったりとできていました。

 

 

Q.布おむつ、おむつなし育児をしていてよかったこと、大変なことはなんですか。

 

 息子はすごく泣く子だったので最初の頃はけっこう子育てがしんどかったんです。もともと子どもが苦手だというのもあり、泣いた時にどうすればいいんやろって悩んでいたし。

 小さい頃はあまり笑顔の出ない子でしたが、トイレに座らせておしっこがでたときにすごく穏やかな表情になったんです。それがとてもうれしくて心に残っています。

 また、おむつなし育児をしていたからこそ、同じように悩みながら子育てされている方々と知り合え、今、おむつなし育児のサークルを運営出来ているので息子に感謝です。

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「おむつなし育児をしていたからこそのご縁もあります」

 

 

Q.めげそうになったこと、やめようと思ったことはありますか。

 

 イヤイヤ期で全然座ってくれなくなったときは悩んだし、大変でした。でもそれも成長過程で大事で大切なことだったんだと思います。終わってみるとわかるんですけど、そのときは必死で。

 けど、息子が一番最初にトイレでしてくれた時に、すごくうれしそうだったから。めげそうになっても、おむつなし育児を止めようとは思いませんでした。

 

 

Q.おすすめのグッズなどありましたら教えて下さい。

 

 男の子なら、飲み口の広いボトルタイプの空き缶が便利です。

 外出先ではかさばらない、シリコンの折りたたみのコップでフタ付きのものが便利、いいなと思っています。

 イヤイヤ期にトイレに座ってくれないとき、取っ手付きのボウルが使いやすいそうです。子どもが動きまわってのを追いかけておしっこキャッチくらいならいけるかなと。

 

 

Q.印象に残る出来事などありますか。

 

 「かあちゃんうんちでたよー」って行ったら、廊下でウンチがもこっと。うまいぐあいにくるくるってなっていたことがあります(笑)絵に描いたようなうんちでした。

 新生児の時に、布おむつと紙おむつで抱っこをしたときの感じが違ったのに、ビックリしたことがあります。布おむつのほうがもりもりしてるから安定しているんです。あとは、布おむつのおしりの方がかわいいなって。終わってから思い出すと布おむつを使っていてよかったなぁって思います。

 

 

Q.興味のある人に向けて一言お願いします。

 

 お金をかけなくても、おむつなし育児はやろうと思えば今すぐできます。

 おまるがなくてもできると思います。布おむつの洗濯を乗りきれるか心配という人は、紙おむつでもできます。様子や時間をみてトイレに連れて行くだけでもそれはおむつなし育児だし。

 共働きのご家庭でも、例えば朝一や夜寝る前にトイレに捧げてみるなど。コミュニケーションの一環して自分のペースでやってみるといいと思います。

 私みたいに、子どもが苦手という人にもおすすめです。子どもの身体に触れる回数がふえるから、自然に話しかけるようになったり。ずっと見張っていないといけないのか、というとそうでもない。おむつが濡れる前に気がついてトイレでできたらラッキーだし、気づけなくてもおむつを替える時にコミュニケーションがとれます。

 

Q.ありがとうございました!

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現在3歳元気いっぱいのようすけくん。カメラポーズ?(笑)

 

取材日時2012年12月